プラスチック容器の成形方法

プラスチック容器の成形方法には、様々な種類があります。
ここではボトルやスプレー、ポンプを作る際にも用いられる成形方法をご紹介致します。身近にあるプラスチック製品がどのように生まれているのか、ぜひ確認してみてください。

プラスチック成形について

製品に使われるプラスチックの多くには、加熱することでやわらかくなり、冷やすと再度硬くなるという特性があります。これを活かし、基本的にプラスチック成形ではプラスチックを加熱によって溶かして、決まった形にして冷やすことによって成形しています。
いくつか成形方法があるため、プラスチックの特性や作りたい形状に合わせ、適した方法を選択します。

プラスチック成形を安定して行うには、温度や圧力、時間、材料の量など、様々な条件を最適な状態で管理することが重要です。例えば溶かす温度の場合、樹脂原料の温度が低いと粘性が高く、型に充填しきれません。 逆に温度が高すぎると粘性が低いため、型から漏れる可能性があります。
このように、条件一つとってもしっかりとした管理が求められるので、成形条件を正しく理解したうえで成形することが大切です。

プラスチック容器の成形方法 その1 インジェクション成形(射出成型法)

インジェクション成形とは、加熱した樹脂原料を金型に流し、冷却固化する方法です。数ある製法の中で最もメジャーだと言われていて、「射出成形法」とも呼ばれます。
主にクリーム容器やキャップ、スプレーのパーツなどに用いられます。

インジェクション成形のメリット

インジェクション成形のメリットとしては、高品質な製品を大量生産できる点です。金型さえ作れば、複雑な形状の製品でも大量生産することができます。また、一般的に不良発生率が他の工法よりも少ないと言われています。
また、幅広いサイズに対応できるのも魅力。射出成形機にもよりますが、スプレーのパーツのように小さいものから、車のバンパーのような大きなものまで成形できます。

プラスチック容器の成形方法 その2 ダイレクトブロー成形(押出しブロー成形)

樹脂を溶かしてパイプ状などの型で挟み、空気等を圧入して型の内壁に密着させて冷却する成形方法をブロー成型と言います。さらにいくつかの種類に分かれますが、中でもメジャーなのがダイレクトブロー成形です。
ダイレクトブロー成型は、加熱した樹脂原料をチューブ状に押し出して金型で挟み、内部に空気を吹き込んで膨らませる方法です。主にボトルの成形に用いられます。

ダイレクトブロー成形のメリット

ダイレクトブロー成型は、構造が非常にシンプルです。そのため、金型費用を抑えやすいことから、短時間かつ安価に提供できるというメリットがあります。
小ロットで多品種を生産する場合に向いていると言えます。

プラスチック容器の成形方法 その3 インジェクションブロー成形

インジェクションブロー成形では、名前の通りインジェクション(射出)とブロー(圧空)を行います。射出金型により「パリソン」を形成し,熱い状態でブロー用型内に移してブローして成形します。
主に、ボトルの成形に用いられます。

インジェクションブロー成形のメリット

ブロー成形で使用する金型は構造がシンプルなので、短期間かつ安価での製作が可能というメリットがあります。

プラスチック容器の成形方法 その4 インサート成形

インサート成形では、あらかじめ金型に金属をセットし、その周りに樹脂を流し込んで固化させて、一体化した製品を作ります。
主に、クリーム容器の成形に用いられます。

インサート成形のメリット

インサート成形では、熱可塑性樹脂と共に金属やセラミックといった材質と組み合わせられるというメリットがあります。樹脂に違う特性を加えて機能性を向上させられるのはもちろん、組み立て工数も短縮できます。

プラスチック容器の成形方法 その5 真空成形

真空成型とは、その名の通り真空を利用した成型方法です。プラスチックのシートを加熱してやわらかくした後に、真空状態で金型と密着させて冷却します。

真空成形のメリット

真空成形は、金型材料に金属以外の材料が使えることから、比較的安価であり試作のコストも低いという魅力があります。また、多品種少量生産にも向いています。

プラスチック成形には様々な種類がある

プラスチック容器の成形方法についてお伝えしました。
プラスチックの成形では、温度や圧力といった様々な条件を管理することが求められます。また、作りたい形状は何か、他にどのような材質と組み合わせるのかといったことによって、適する方法は異なります。

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